歯茎の中で歯根を支えている歯槽骨のあたりから膿が漏れ出てくる事からその名が付いた「歯槽膿漏」専門的には辺縁性歯周炎・歯周病と言います。つまり、歯ではなく歯茎の方の病気という事になります。調査によると、30歳以上ではを失うケースの9割が歯槽膿漏だとされています。虫歯程の痛みこそないものの、成人の歯を害する点で言えば横綱級だと言えます。病気の名称自体・そして怖い病気という事も意外と世間は知っているように見受けられます。ところが、「どんな病気なのか」を正しく理解している人は実は少ないのではないかと思うのです。でも知らなければ対策も練りようがないし、おびえるだけで悪化の一途をたどってしまうというのは如何なものでしょうか。歯槽膿漏の最悪のケースというのは、「歯が抜けてしまう事」だと思います。ではなぜ歯が抜けてしまうでしょうか。そこからまず知っていきましょう。まずもって、歯茎の腫れから中の骨が解け始め、根は支えを失いグラグラになってしまいます。この結果悪化し続けると抜けてしまうのです。病因は細菌です。磨き残した歯垢から細菌が歯の根に沿って入り込んでいきます。慢性的な炎症が腫れに繋がり、炎症が深くなると徐々に歯槽骨が解けていくのです。「自分の歯なのだから気づけるのではないか?」と思われるかもしれませんが、前述した通り痛みが無い事が多い為に重症化するまで気づけないという事がしばしばあるのです。歯そのものは健康だったとしても「根こそぎ」なので抜けてしまうという事なのです。